姉崎です。

On 2015/07/06 15:22, Shinji Enoki wrote:
>> >https://wiki.documentfoundation.org/Development/Re-Basing
> "Why go with the MPLv2 ?"の項目をみていて
> 商用ベンダを周りに集める、AppleとMicrosoftストアでの配布、タブレット/モバイル対応、
> あたりがライセンス変更理由なのかな?と思ったのですが...
> 
> GNUによると、GPLv3とApache2.0は互換性があるということですので、
> LGPLv3もApache2.0と互換性があるのではないでしょうか。
> だとすればAOOのコードを取り込む際にLGPLv3でも問題ないのでは
> と思いました。
> http://www.gnu.org/licenses/license-list.ja.html

ちょっと脱線しますが、ライセンス自身の話をしても、
よろしいでしょうか?


このサイトの訳にあるように、
'Compatible'は「互換性」ではなく「両立性」の意味で捉えないと、
誤解してしまいます。(辞書上は、この両方の訳があります。)

つまり、差し替え可能という意味の「互換性」ではなく、
二つの物がそれぞれ成立するという意味の「両立性」です。

「GPLv3とApache2.0は互換性がある」と言ってしまうと、
「OSS1のライセンスをGPLv3の代わりに、Apache2.0で差し替え可能、つまり、変更可能」
と読めてしまいます。

 ※そう誤解している人の方が多いかもしれません。

  少なくとも、この二つのOSSライセンスは、
  OSSという著作物の著作権を行使する際の許諾(=ライセンス)ですので、
  著作権を専有している著作者しか許諾することは出来ません。

  (特に権利を与えられていなければ) 第三者が変更・差し替えする権利は存在しません。

「GPLv3とApache2.0は両立する」の意味は、
「OSS1のGPLv3とOSS2のApache2.0は両立するので、OSS1とOSS2とで結合著作物を形成し、
 OSS3とした場合、OSS3全体をGPLv3の条件で頒布しても、OSS2はApache2.0を満たすことが
 できる。つまり、OSS1のGPLv3もOSS2のApache2.0もそれぞれ条件を満たすことができる。」
という意味です。

この説明を下記のOSCなどで簡単にですが解説していますので、よろしければご試聴ください。

 http://jpn.nec.com/oss/osslc/news.html?#n2015
 > 2015年5月22日(金) OSC2015 Nagoya で講演しました。YouTube (MP4)。資料。

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