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      持続可能な地域交通を考える 2008年12月号
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<目次>

 1. 【報告】前回定例会の概要
 2. 【報告】「世界道路交通犠牲者の日」普及チラシの配布をはじめました
 3. 【報告】「神奈川県地球温暖化対策推進条例」(仮称)への意見書提出
 4. 【報告】「かわさきボランティア・市民活動フェア」へ出展・出店
 5. 【本の紹介】『自転車市民権宣言―「都市交通」の新たなステージへ』
 6. 【コラム】自転車をかしこく活用する欧州諸国、自転車無策の日本
 7. 【お知らせ】MAKE the RULE キャンペーンにご参加ください!
 8. 次回定例会のお知らせ

 本メールは Web 上でもご覧いただけます: http://sltc.jp/sltmag/

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◇ 報告:前回定例会の概要

11月13日開催の定例会では、下記の議題を報告・検討・決定しました。

●「高速道路料金の大幅引き下げの差し止めを求める緊急共同声明」について
 共同声明を行う前提になった状況の説明と、共同声明の報告、および賛同の
 状況について報告がありました。詳しくはこちらをご覧ください:
  http://sltc.jp/file/2008/10/20081031seimei.html

●「高津区市民活動見本市2008」の報告と反省
 10月18日に出展した標記展示会の様子を振り返り、成果と反省点を確認しま
 した。

●「かわさきボランティア・市民活動フェア」への出展準備
 11月29日に開催される標記展示会への出展内容について検討しました。

●「神奈川県地球温暖化対策推進条例(仮称)」骨子案への意見について
 7月以降の定例会で検討してきた標記条例案について、10月後半から11月末
 にかけて意見募集が行われていることを受け、まずは骨子案について検討し、
 推進してほしい点や問題点などを明確に示すため意見書を提出することとし
 ました。担当会員が用意した草案をもとに、今回の検討で出た意見を加え、
 今月中に取りまとめて提出することとしました。条例資料はこちらです:
  http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/kankyokeikaku/ondanka/jourei/

●「横浜市環境創造審議会」中間答申と意見・提案募集について
 横浜市環境創造審議会の中間答申「脱温暖化の取組を進めるための制度のあ
 り方について」を受け、「速やかな制度化・法改正への対応について」と
 「横浜市の温暖化対策に必要だと思われる制度について」の意見・提案が募
 集されていることから、その概要について資料を配付し、会として意見を出
 すか検討しました。その結果、会としての意見表明は見送り、個人が任意に
 対応することとしました。なお、中間答申はこちらでご覧いただけます:
http://www.city.yokohama.jp/me/kankyou/etc/shingikai/kankyousouzoushin/
http://www.city.yokohama.jp/me/kankyou/ondan/seido/idea.html

●会則および「基本的な考え方」改定について
 両案を配布するとともに、「基本的な考え方」改定案について検討し、ここ
 で出た意見を踏まえて再度案を用意するとともに、会則案は各自持ち帰って
 検討し、次回定例会で判断することとしました。

●次回の定例会開催日程について
 次回は、順当にいけば土曜日開催になるものの、会議室確保の都合により、
 12月11日(木) 18時30分から、高津区役所4階「市民活動支援ルーム」
 (今回と同じ会場)で開催することとしました。

<配付資料>
・定例会資料
 → http://sltc.jp/file/meeting/2008/11/20081113.pdf (471KB)
・「高速道路料金の大幅引き下げの差し止めを求める緊急共同声明」
 → http://sltc.jp/file/2008/10/20081031seimei.pdf (112KB)
・「神奈川県地球温暖化対策推進条例」の概要(7月定例会資料)
 → http://sltc.jp/file/meeting/2008/07/20080710_ondanka.pdf (77KB)
・「神奈川県地球温暖化対策推進条例」(仮称)についての意見書 (草稿)
 → http://sltc.jp/file/meeting/2008/11/200811kanagawa.pdf (150KB)
・会則・「基本的な考え方」改定案
 → http://sltc.jp/file/meeting/2008/11/articles.pdf (145KB)

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◇ 報告:「世界道路交通犠牲者の日」普及チラシの配布をはじめました

毎年11月の第3日曜日(今年は16日)は、国連が定めた「世界道路交通犠牲者
の日(世界道路交通被害者の日)」です。今年は北海道、東京および関西で、
被害者遺族のみなさんを中心に、被害者の追悼および一般向けの周知啓発の取
り組みが行われました。

本会では、クルマ社会を問い直す会 http://toinaosu.org/ さんと共同で、ま
だ知名度の低いこの記念日をまずは知っていただく機会にしたいと、記念日を
紹介するチラシを作成し、11月16日より諸会を通じて配布をはじめました。

「クルマ社会」がもたらす負の部分である交通犯罪。世界で毎日1000人もの命
が道路上で失われており、国内では犯罪による死亡者の 83%、負傷者では実に
96% が交通犯罪によるものだといいます。つまり、深刻な被害をもたらす重大
犯罪であるとともに、あらゆる人にとって明日は我が身かもしれない身近な問
題なのですが、「交通事故」と呼ばれる事件があまりに日常化してしまったこ
とが、私たちの関心を薄れさせているようです。

しかし、この事態の深刻さに気づき、政策的な対策(たとえば生活道路での適
切な交通規制や、「マイカー」以外の交通への誘導策など)を実施した地域で
は、被害者を減らすことができているのです。 

このチラシは、繰り返される交通犯罪の深刻さや、クルマの使い方を少し見直
すだけで被害に遭わずに済む人がたくさんいることを伝えることで、自動車問
題に取り組んでおられる皆さんに、この記念日を中心に連携していただくきっ
かけにしたいとの思いから、作成したものです。

なお、本資料は、これまで普及に携わってこられた皆様の成果物を活用させて
いただいております。厚く御礼申し上げます。本チラシは原稿をホームページ
上に掲載しておりますので、この記念日の普及にどうぞご活用ください。

チラシ表面
  http://sltc.jp/file/2008/11/WorldDayOfRemember_leaflet_a.pdf (892KB)
チラシ解説面
  http://sltc.jp/file/2008/11/WorldDayOfRemember_leaflet_b.pdf (607KB)
解説
  http://sltc.jp/announce.html#an20081116

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◇ 報告:「神奈川県地球温暖化対策推進条例」(仮称)への意見書提出

神奈川県が取り組んでいる「神奈川県地球温暖化対策推進条例」(仮称)につい
て、本会でも定例会などで検討を重ねてまいりましたが、県の骨子案の発表と
意見募集されていることを受け、会員の意見を取りまとめ、11月29日に意見書
を提出いたしました。

・「神奈川県地球温暖化対策推進条例」(仮称)についての意見書
  ―交通・自動車に関する地球温暖化対策について―
  http://sltc.jp/file/2008/11/200811kanagawa.html


また、11月29日に実施されたタウンミーティング(川崎会場)に会員が出席し、
交通環境対策に関連して、特に下記の実施を求める意見を述べてまいりました。

○マイカーの利用から公共交通機関利用への転換
○自転車を利用しやすい環境の整備
●公用車の削減(カーシェアリングの活用)
●電気自動車推進は貨物や緊急車両など転換が難しい用途に重点投入すべき
●環境交通政策とまちづくりとの連携、
 特に県、市町村、および県警との調整・連携体制をつくること

これに対し松沢知事は、条例案の交通・自動車対策の最初で示している「マイ
カーの利用から公共交通機関利用への転換」を基本することと、これまでも時
代の変遷の中で交通体系が変わってきているが、これからは景観、環境や交通
渋滞などの問題に配慮した、公共交通機関を中心とした都市交通をつくってゆ
くことが、まちの発展につながってゆくだろう、との認識を述べておられまし
た。

この認識にはまさに同感です。地球温暖化対策には生活習慣を変えることも必
要ですが、なかなか一朝一夕に変えることはできないでしょう。そこで交通体
系の再構築を含めた中長期的な視野に立った施策が求められるのだと思います
し、環境にやさしい交通を実現することは、まちの発展にもつながるのです。

知事をはじめとする県においては、ぜひ公共交通機関を中心とした交通体系を
実現・発展させ、神奈川県を人と環境にやさしく住みよいまちにしていただき
たいと、期待をするところです。

・神奈川県地球温暖化対策推進条例(仮称)のページ
  http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/kankyokeikaku/ondanka/jourei/
・知事と語ろう!神奈川ふれあいミーティング
  http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/kohokenmin/shumoni/meeting/

(担当:井坂)
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◇ 報告:「かわさきボランティア・市民活動フェア」へ出展・出店
        http://sltc.jp/announce.html#an20081129

11月29日(土)に川崎市国際交流センターで開催された「かわさきボランティ
ア・市民活動フェア」に出展・出店しました。

当会では、1階ホールでは交通アンケート、チラシ等の配布、MAKE the RULE
署名募集、活動報告、各種資料の閲覧などの展示を、「川崎の交通とまちづ
くりを考える会」さんと共同で行いました。

また、「食の安心・安全行動 提起・実行グループ Uzumaki」さんと連携し、
ホールでアンケートにご協力いただいた方にご案内を行い、屋外イベント広
場で Uzumaki さんの産直農産物をご購入の方先着50名様にお土産を提供し
たり、地産地消やフードマイレージなどについての展示を行うなど、毎日の
生活に欠かせない食と地域交通について連携した展示を行いました。

会場ではこの他に、市内で活躍されている諸団体の出展や、アトラクション、
ステージ、講演会、茶会席、子どもと体験のコーナーなどが開催され、過去
最高となる 2,000名(主催者発表)が来場され、終日盛会となりました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

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◇ 本の紹介:『自転車市民権宣言―「都市交通」の新たなステージへ』

最近、自転車の健康や環境面でのメリットが主張され注目されるのにともな
い、問題点も数多く指摘されています。悩んでおられる方も多いことでしょ
う。

本書では、地球温暖化対策の切り札として「自転車を都市交通の中に明確に
位置付け」たうえで、自転車の個別諸問題解決のための具体的提案がなされ
ています。そこで貫かれている発想は、「何気なく」「遠慮しながら」自転
車に乗るのではなく、環境のために「車社会からの転換が誘導されるよう、
意図して自転車を選択し」「そのために、道路も駐輪場も、自転車運転手と
しての安全義務も、必要なものとして積極的に整備・確立していこう」とい
うものです。

意外なことに、自動車大国のイメージがあるアメリカでも、90年代初頭、
法律に自転車に正当な配慮をした交通計画策定義務等がもりこまれ、自転車
利用推進の総合的な施策が進められているそうです。そのもとで、例えば、
1.「自転車と車は道路交通上は対等」という観念に基づき、車のドライバー
 に対して、自転車への妨害行為の禁止や、自転車レーンへの立ち入り禁止
 など、安全義務を各州法で規定
2.自転車が快適安全に走行できるよう、自転車地図の作成に連邦政府から
 80パーセントの補助。
3.郊外から自転車に乗ってきたサラリーマンが、そこに自転車を駐輪し、
 シャワーを浴び、着替えて徒歩で職場に行けるように、アスレチッククラ
 ブ等を活用できるよう市が補助(ポートランド市の例)

 フランスでも、パリ市が1996年〜98年、約21億円を投じて、自転
車道と駐輪場を整備し、自転車利用を促進している例が、本書で紹介されて
います。その他の国でも、私たちが思っている以上に、自転車の活用が能動
的にとりくまれていることがわかります。
 自転車走行の「権利」がうたわれるなら、同時に安全配慮の「義務」も明
確にされなければなりません。その例として、荒川区が始めた「自転車運転
免許証」のとりくみがユニークです。

同様のとりくみは、埼玉、静岡、愛知、兵庫など他の自治体でも広がってい
るということです。

 温暖化や交通事故の原因となるおびただしい数の車、いいところはあって
も、現状ではやっかいな点も多い自転車・・・、現状を与えられたものとし
て見ると「困ったものだ」で終わってしまいがちですが、世界でまた日本で、
変えるための楽しい仕掛けがいろいろなされていることがわかり、元気が出
てくる一冊です。

(担当:堀添)
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  石田久雄、古倉宗治、小林成基
  『自転車市民権宣言―「都市交通」の新たなステージへ』
  (リサイクル文化社、2005年2月、ISBN 4-434-05607-7)
  http://www.recycle-bunkasha.com/goods/B023.htm

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◇ コラム:自転車をかしこく活用する欧州諸国、自転車無策の日本

11月15日、小平市中央公民館で、自転車スイスイ主催の講演会『「クルマ社会」
から「自転車社会」へ』が開催されました。NPO法人 自転車活用推進研究会(※1)
の石田久雄氏による資料を使い、同・小林成基氏が講演されて、世界的な構造
変化の中で新たな交通社会へと転換していることと、欧州では人と街と環境に
やさしい自転車を安全にかしこく活用している様子が、詳細に紹介されました。

大気汚染や地球温暖化などの環境問題はもとより、都市部における渋滞、そし
て近年の金融危機や石油価格の変動により、世界的に起きているクルマ離れ。
この中で、国内外を問わず自転車や公共交通の価値が見直され、自転車の中で
もいわゆる「ママチャリ」だけでなく、もっと速く走れる自転車の販売が伸び
ているようです。

もっとも、本コラムでもかねてより指摘しているように(※2)、欧州諸国の都
市部では、氾濫するクルマの問題に直面して、クルマ優先ではなく人が優先さ
れる交通政策・まちづくりへと転換してきました。欧米諸国の大部分では自転
車を交通体系のひとつとして位置づけていますし、オランダやドイツなどでは
もう何十年も自転車利用を政策的にすすめてきたのです。かつては「クルマ社
会」化が進んでいたこれらの国々でも、そのような政策的な積み重ねがあった
からこそ、自転車の利用がこれだけ進んだのです。

それに対し、日本ではどうでしょう。本コラム7月号(※2)でも述べたように、
日本の都市部では、自転車や公共交通が高度に利用されたことにより、社会や
企業の交通に対する負担を軽減し、少ない費用で高い効果を発揮していると、
海外の研究者からは高く評価されているにもかかわらず、日本国内では自転車
の価値が過小評価されており、それが私たちの生活を不幸にしているようです。

たとえば、自転車は車両なので車道(日本では左側)走行が原則ですが、日本
では歩道通行が大幅に認められていますし、何を勘違いしているのか自転車は
歩道を走るものだと思い込んでいる人も少なくないようです。「自転車は歩道
走行が安全」と思っている人もいるのでしょうか。
ところが、自転車の原則車道走行が実践されている欧州諸国では、自転車の事
故可能性は「マイカー」の 1/50。これが「歩道走行」の日本に来ると 1/10
ほどにまで跳ね上がってしまうといいます(※3)。
つまり、自転車は車道走行が安全。車道走行で交通ルールを守ってさえいえば
ほとんど事故もないと言います。しかし歩道に上がれば、どんなに気をつけて
も、生活道路を走るクルマが私たちに牙を剥くのと同様に、歩道を走る自転車
は歩行者を脅かす凶器になってしまうのです。

正しく使えば安全・快適で環境にもやさしい乗り物である自転車も、間違った
使い方をすれば凶器になります。それはどんな道具でも同じこと。ハサミだっ
て子供の頃から持ち方や使い方を教わっているから安全で便利に使えるのです。
どんな道具でも、かしこく使って少ない負担で最大限の効果を発揮するように
したいものですが、川崎市をはじめとする日本の多くの自治体であるように、
そもそも総合的な交通政策が考えられていなかったり、日本の法律のように、
そもそも交通手段としての自転車の位置付けに矛盾が生じているような状況で
は、どんなに素晴らしい道具でもかしこく使いこなせるとは思えません。

たとえば川崎駅前の市役所通りでは、車道が 3車線もあるのにそのほぼ全てを
自動車が使っており、左車線では違法駐車が横行しています。しかし、自動車
よりも圧倒的に多く走っている自転車には満足な走行空間が与えられず(本当
は堂々と車道の左車線を走っていいんですよ)、ほとんどの自転車が歩道を走
り、やはりたくさんいる歩行者とが、ただでさえ狭い歩道の上にひしめきあい
日々軋轢を引き起こしています。
このような事が日々繰り返されている中心市街地の大通りで、なぜ車道を1車線
減らして自転車走行空間を確保しようという考えが出てこないのでしょうか?
しかも、交通政策を決めている市の行政・立法の中枢を担う人々が毎日働きに
来ている市役所・市議会の真ん前の通りなのです。歩く人や自転車に乗る人は
市民ではないと考えているのでしょうか?でなければ、まさに交通無策です。

川崎市だけではありません。日本の多くの都市では、自転車がたくさん使われ、
まさに私たちの足として欠かせない存在にもかかわらず、国や地方自治体の中
で、果たして交通政策の中で自転車を安全・快適に使える環境整備をまともに
考え実践している地域がどれだけあるでしょう?

繰り返しますが、自転車は、かしこく使うことができさえすれば、様々な交通
手段の中で最も安全な(事故の少ない)乗り物なのです。
日本でも、自転車活用推進研究会のように、自転車の安全・安心・快適な使い
方を調査・普及されている方々がいらっしゃいますし、小平市の「自転車スイ
スイ」のように自転車の正しい活用法の普及に努力されている方々もおられま
す。アイディアはたくさんあります。欧州を中心に実績の積み重ねもあります。
あとはやる気の問題、実践できるかどうかです。私たち一般の市民も「もっと
自転車が安全・快適に走れる道を!」と求める必要があるでしょう。

私たちが日々生活している川崎市でも、自転車はもっとも愛用されている交通
手段のひとつです。この自転車をかしこく使うことができさえすれば、生活習
慣を変えるなどという大変な事をしなくても、安全・快適で環境にもやさしい、
環境交通分野で世界でもっとも先進的なまちづくりができるのに……実にもっ
たいないことです。

(担当:井坂)
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※1 NPO法人 自転車活用推進研究会(略称:自活研) http://www.cyclists.jp/
※2 過去のメールマガジンはこちらでご覧いただけます→ http://sltc.jp/sltmag/
※3 EU における自転車の事故発生率は、マイカーの 1/50。ちなみに、様々な
  交通手段の中で最も安全な(事故可能性の低い)乗り物です。
  これが日本ではマイカーの 1/10 ほどになってしまうのですが、いずれに
  せよ、あらゆる交通手段の中でマイカーが最も危険な乗り物であることは
  共通しています。
※4 本メールマガジンの「本の紹介」でもご紹介している『自転車市民権宣言
  ―「都市交通」の新たなステージへ』などの著書があります。また、やは
  り同会で活躍されている疋田智氏の著書『自転車の安全鉄則』(朝日新書、
  2008年、ISBN 978-4-02-273247-7)もご参照ください。

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◇ お知らせ:MAKE the RULE キャンペーンにご参加ください!
        http://sltc.jp/announce.html#an20081206

今月は、国連の気候変動枠組み条約締約国会議(COP)が開催されていますが、
残念ながら日本政府は地球温暖化対策に熱心とは言えない状況で、温室効果
ガス排出量が増えているにもかかわらず有効な対策を打ち出せず、現在開催
中の COP14 でも中長期の削減目標を示せないなど、国内外に不誠実な態度を
さらし、12月3日の1・2位連続をはじめ不名誉な「化石賞」を連日受賞する
( http://www.fossil-of-the-day.org/ ) という、残念な状況です。

もっとも、欧州諸国の取り組みを支え、米国の政府を動かしたのは、温暖化
対策を求める市民の声が大きく、その声が政治家を動かしたためだとも指摘
されています。すると、私たちの声がまだまだ小さいのかもしれません。

MAKE the RULE は、日本でも CO2 などの温室効果ガスの削減目標を定め、そ
の目標達成のために国を挙げて温室効果ガスを確実に減らす制度づくりが必要
と考える全国の市民団体や法人・自治体がいっしょになって、国に地球温暖化
対策をすすめるよう求めるキャンペーンです。当会では 8月定例会で賛同を決
議し、10月 2日に賛同団体登録していますが、今後ともご賛同いただける個人・
団体・企業等を増やしつつ、市民の連携を図ってゆきたいと考えています。

個人の方は、まずは請願署名募集にご協力ください。署名用紙は、当会定例会、
かわさき市民活動センターなどに置いてありますし、下記PDFファイルを印刷し
て取扱団体欄に記載の住所へお送りいただいてもご参加いただけます。

署名用紙(川崎市内在住の方用と、全国の方用):
http://sltc.jp/file/2008/11/Syomei_ver2_sltc_kawasaki.pdf
http://sltc.jp/file/2008/11/Syomei_ver2_sltc.pdf

団体・法人のみなさんは、定例会などで MAKE the RULE キャンペーンをご紹
介いただき、主旨にご賛同いただけましたらぜひ賛同団体にご登録ください
(参加費などはかかりません)。

地方議員のみなさんには、ご賛同をお願いしています。ご賛同いただける議員
の皆様、ぜひ当会へご一報ください http://sltc.jp/contact 。お伺いします。
また、今後は賛同団体の会員がご賛同のお願いにお伺いするかもしれませんが、
その際にはぜひご検討・ご賛同いただけますよう、お願いします。

今後は、川崎市内の賛同団体が連携・協働して地球温暖化対策をすすめる取り
組みも企画してゆきたいと思っております。個人、団体、企業、自治体など、
様々な立場からのご賛同・ご参加をお願いいたします。興味を持っていただけ
る方は当会へご連絡 ( http://sltc.jp/contact ) ください。地球温暖化対策
を求める市民の声をぜひ一緒に盛り上げてゆきましょう!

※MAKE the RULE 請願署名募集について
  http://kawasaki.genki365.net/gnkk09/pub/sheet.php?id=1440

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◇ 次回定例会のお知らせ

日時:2008年12月11日(木) 18:30 〜 21:00 (18:15頃開場)
場所:高津区役所(高津区総合庁舎)4階「市民活動支援ルーム」会議室
   (エレベータを降りて右手、または階段を昇って左手すぐ)
交通:
  駅からの地図 → http://sltc.jp/meeting
 JR南武線武蔵溝ノ口駅・東急田園都市線溝の口駅南口下車、徒歩数分。
 川崎市バス溝15〜19系統「高津区役所前」下車、徒歩数分。
 川崎市バス・東急バス溝21〜25系統「溝口駅南口」下車、徒歩数分。
 川崎市バス・東急バス各系統「溝口駅前」「溝の口駅」下車、徒歩約5分。
 JR新横浜駅北口より東急バス直行「溝の口駅」行きで約30分、終点下車。

 ○お来しの際は徒歩・自転車・電車・バスをご利用ください。
 ○自転車でお来しの方は区役所正面入口前の駐輪場をご利用ください。
 ○当会会員はもちろん、当会の活動に興味のある方ならご参加いただけます。
  参加自由・無料です。お誘い合わせの上、皆様のお来しをお待ちしています。

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  <お詫び>
   編集担当者の多忙のため、直前のお知らせになってしまったことを
   お詫び申し上げます。
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<議題予定>
・「かわさきボランティア・市民活動フェア」出展について(報告と反省)
・「神奈川県地球温暖化対策推進条例」(仮称)への意見書提出とタウン
 ミーティングについて(報告)
・来年度の会の取り組みについて
・会則、「基本的な考え方」の改定と会計・会費について
・その他の報告と意見交換

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 【配信に関するご案内】
  お手数をおかけ致しますが、新規配信・変更・停止などのご希望は
  http://sltc.jp/contact よりお知らせください。
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   本メールマガジンに関するご意見、ご感想、ご質問、および当会への
   ご意見・ご希望などは http://sltc.jp/contact よりお寄せください。
■■
■■ 編集・発行:持続可能な地域交通を考える会 http://sltc.jp/
■■ 2008年12月10日発行
■■
   (c) 2008 Sustainable Local Transit committee, Kawasaki Japan.
   Some rights reserved; Attribution-No Derivative Works 2.1 Japan.
    http://creativecommons.org/licenses/by-nd/2.1/jp/
   各記事の著作権は各執筆者に(特記無い記事は当会に)帰属します。
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