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      持続可能な地域交通を考える 2009年01月号
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<目次>

 1. 新年を迎えて
 2. 新年によせて(1):社会の仕組みが生み出す「弱者」
 3. 新年によせて(2):人々の心をも浮き彫りにする都市の景観
 4. 【報告】前回定例会の概要
 5. 次回定例会のお知らせ

 本メールは Web 上でもご覧いただけます: http://sltc.jp/sltmag/

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◇ 新年を迎えて

 読者の皆様、旧年中は大変お世話になりました。本会は立ちあげ準備が始
まった一昨年12月から丸一年経ち、5月から発行を始めたこのメールマガジン
も9回目。おかげさまで会の活動も少しずつ充実してきたように感じています。

ところで、年明けすぐに報じられた「交通事故死者 8年連続で減少」「政府
目標 2年早く達成」といった見出しが目に留まり、記憶に残っている方もお
られるでしょうか。
当会では主に環境問題を抑制する観点からクルマ社会の諸問題に取り組んで
いますが、同時に地域生活の安全・安心という観点からも取り組んでおり、
そのときにこの「交通事故」が深刻な問題として浮かび上がってきます。

毎年毎年、阪神淡路大震災が 2回ずつ起きる規模に相当する人命が道路上で
失われており、毎年何十万人もの負傷される方々がいる。その背景にはさら
に多くの、クルマに脅かされながら歩き、自転車に乗る人たちがいる。
誰しも、道を歩いて「ヒヤッ」とする思いをしたことはあることと思います。
私たちは自宅から一歩外へと踏み出した瞬間から生命の危険に晒され続け、
クルマに脅えながら道を歩かねばなりません。「安全・安心のまちづくり」
を求めるなら、自動車利用の在り方を問い直すことは避けて通れないのです。

毎年何十万件もの「事故」が起きているという現実があるなら、その現場か
ら反省を得て、同じ過ちを繰り返さないことが重要になります(※1) が、こ
の年末年始期間にも重大な交通事故・交通犯罪が続発し、多くの被害者・犠
牲者が出たことも、私たちはすぐに忘れ去ってしまいます。しかし、反省さ
れることなくして、次の惨事を未然に防ぐことができるのでしょうか...

「交通事故」は天災ではなく人災ですから、防ぐ手だてを講じる方法はある
のです。たとえば、全交通手段に対するクルマの分担率が上がるに従って交
通事故の発生率が高くなるので、公共交通の利用をすすめることは多くの人
の命を救うことにもつながると指摘されています(※2)。もちろん、誰もが
比較的安価に利用できる公共交通は他にも様々な効果をもたらします(※3)。

つまり、私たちが目指す徒歩・自転車・公共交通の利用をすすめることは、
環境にやさしいことはもちろん、毎年何十万件も起き続けている交通事故を
効果的に減らし、安心・安全で快適なまちづくりにも貢献するものです。 

今年が、安全・安心・快適で人と環境にやさしい地域交通の実現に向けた躍
進の年になることを願ってやみません。あらゆる人にとって住みよい環境が
実現するよう、今年も取り組んでまいります。今後とも当会の活動に一層の
ご理解・ご参加・ご協力を賜れれば幸いです。

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※1 11月より配布をはじめた「世界道路交通犠牲者の日」普及チラシをご覧
   ください。→ http://sltc.jp/announce.html#an20081116
※2 上岡直見「公共交通が人命を救う」(JANJAN、2009年01月04日配信)
    http://www.news.janjan.jp/living/0901/0901010539/1.php
※3 当会メールマガジンのコラムに関連記事があります。過去記事はこちら
  でご覧いただけます。→ http://sltc.jp/sltmag/

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◇ 新年によせて(1):社会の仕組みが生み出す「弱者」

「なにかの形でハンディを背負っている人間が生きやすいようにできていな
ければ、文明国とは言えまい。/事故や病気や、あるいはただ歳をとってい
くだけでも、人は弱くなる。生きていくうえで、さまざまな支えを必要とす
るようになる。私もこのまま独り身で老いていったなら、いつかは何かの世
話にならなければ生きていけなくなるのだ。他人事じゃない。/電気仕掛け
で卵を泡立てる機械を作れる国なのだから、なぜもっと、本当に<便利さを
必要としている>人間のためになるように、その技術を活かすことを考えな
いのだろう。自分でなんでもやれる人間を甘やかし、怠惰にさせる道具ばか
り発明しているくせに、ある一点、二点で機械や動力の補助を必要としてい
る人間に対しては、やれ強くなれの、やれ我慢しろのと平気で言っているよ
うな気がする。たとえばテレビ電話が早く実用化されれば、聴覚障害者はど
れだけ助かるかーー」(『龍は眠る』宮部みゆき)。

これは、この小説の主人公が、知り合った聴覚障害者の女性の生活ぶりを見
てふと抱いた感想だ。車についても、まさに同じことが言えそうだ。車社会
を問い直すというと、「車がない時代に戻れというのか。非現実的だ。急病
人はどうするんだ。文化的な生活を放棄しろというのか」と早合点して反論
する人もいるかもしれない。が、逆だろう。必要以上に生産されてきた車を
適正な量に抑え、車社会の維持のために使われてきた資源を他に振り向ける
ことで、むしろ本当に<車を必要としている>人が、車を利用しやすくなる。
お年寄りが乗りやすいコミュニティバス、障害を持っている人々が気軽に利
用できるタクシー、渋滞に邪魔されない救急車や消防車などなど。高齢者や
障害者が「障害」を持っているのではない。困難を抱える人にとって、この
社会のいくつかの部分のほうが「障害」だ。変えるべきは人間ではなく、社
会の仕組みのほうであり、一番大変な思いをしている人を優先する社会が文
化国家と言えるだろう。引用した作品を読んだのは10年以上前だが、昨年
『持続可能な地域交通を考える会』のメンバーになる際、真っ先に冒頭の一
節が思い浮かんだ。

2009年は、08年後半に顕わになった世界的経済危機の中で明けた。経済につ
いては全くの門外漢なので、以下は私見や推測に過ぎないが、今回の危機は、
1974・5年恐慌と言われる石油危機や、90年代のバブル崩壊とは、その規模
において格段に異なる、より深刻で根本的な経済的地殻変動のような気がす
る。サブプライムローンをはじめ、金融システムがあまりにも複雑怪奇に
なってしまい、誰も制御不可能となってしまったこと。グローバル化の進展
で、危機が瞬時に世界全体に拡がってしまうこと。そういった要因が、危機
をさらに悪化させている。しかし、より根本的には、資本主義経済が持つ性
質そのものが危機を引き起こしているのではないだろうか。「いきすぎた新
自由主義経済の破綻」という解釈や、「修復は可能」と楽観することが難し
い、底なしの不安を感じている。

1929年に始まる世界大恐慌は、結果的に第二次世界大戦を招来した。多くの
都市が焦土となり、無数の人命が犠牲にされた。約80年前、世界規模の破壊
と復興を通じて、資本主義は過剰生産恐慌の危機を乗り越えたと言われてい
る。もちろん、そのような「解決方法」は論外だが、今日の資本主義経済は
世界戦争という手段に訴えることもできず、各国国民からこれまで以上に多
くの、また様々なものを取り上げることでしか延命できなくなっているよう
に思われる。その最も典型的な例が、日本では派遣労働者をはじめとする非
正規労働者の切捨てだ。厚生労働省の調べでは、2008年10月から09年3月ま
でに職を失う非正規労働者は、なんと8万5000人(!)に上るという
(『日本経済新聞』08年12月26日付け夕刊)。職と住まいを失った労働者に
対し、地方自治体が臨時職員として雇用したり、公営住宅を貸したりする
ニュースが08年末相次いだ。とにかくこの緊急事態に、こうした支援策が必
要であり、より強化していかなければならないのは言うまでもない。しかし、
大半はつましい生活をしている国民の血税が、当面の対策に使われる一方で、
不安定雇用利用も手段の一つに 250兆円ともいわれる内部留保をためこんだ
一群の巨大企業が、解雇の当事者であるにもかかわらず、新たな負担は何も
せずに済まされているというのは、全くおかしな話だ。

需要がなければそれを作り出しても商品を生産し、利益を上げる。そのため
に利用できるものは、法律であれ、差別であれ、何でも利用するのが資本主
義の原則だ。世界の一部の人々を富ませるために、私たちはそこまで必要で
もない物をせっせと買い、物の方にあわせてライフスタイルを変え、飽きた
ら捨て、そして自分自身の手で生活を築いていく豊かさを後景に押しやって
きた。車がその最たる物であることを、私は『考える会』を通じて知ること
ができたが、資本主義経済下の「商品」は、大半がそういう性質を帯びざる
を得ないのだろう。

さらに、無秩序に生産された物が購買力をはるかに超えたときの経済危機は、
職を奪われることで、あるいは納めた税金を一方的に使われることで、将来
の不公平な税負担や社会保障の切り下げ等で、私たちや次の世代が後始末を
押し付けられる。今回の危機が極めて異例なため報道も多いが(あるいは危
機なのだから国民はより我慢せよという誘導なのかもしれないが)、これま
でも、心身の不自由さ、学歴、性別等、様々な理由で雇用から排除されてき
た人は多数存在した。経済苦からホームレス状態に陥ったり、自ら命を絶つ
人も膨大な数に上る。そうした状況を、「世間」は「自己責任だ」で済ませ
てきた。今後、経済が小康状態で落ち着いたり、一時的な(見せ掛けの)活
況が作り出されたりする可能性もあるだろう。そのときに、「ああよかった」
で終わらせる社会にしてはならないと思う。

今回の危機は、私たちに破滅的な影響を与えるかもしれないが、社会を作り
変えていく契機にもなるし、またそうしたきっかけにしていかなければなら
ない。社会の側の「障害」が取り除かれるなら、今は「弱者」と呼ばれる人
々が、決してそうではないことを私たちは明確に知るだろう。限りある公的
資源や財産が公正・有効に配分され、すべての人が力を発揮できる社会を実
現するにはどうしたらよいか。それを考える上で、「常識」や思い込みにと
らわれずに、歴史的な経験や先人の苦闘、国際的な動向から謙虚に学ぶこと
の必要性を痛感している。学び続けることともに、できることの実践も必要
であり、しなければならないことの巨大さ、困難さにしばしば呆然としてし
まうが、全体で見れば、不可能を可能にしてきたのが人類だ。私も様々な分
野で活動する人々と協力しながら、課題にひとつずつ取り組んでいきたいと
思う。

(担当:堀添)

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◇ 新年によせて(2):人々の心をも浮き彫りにする都市の景観

この年末年始に川崎市市民ミュージアムで開催されている『広重「名所江戸
百景」の世界』展(※1)に出かけてきました。
歌川広重(安藤広重)といえば『東海道五十三次』をはじめとする浮世絵を
描いた国内外に著名な画家で、昨年は没後 150年の節目にあたる年でしたが、
今回は氏の作品のうち『名所江戸百景』シリーズが一堂に会する機会となり
ました。江戸文化の華やかさや独特な構図、鮮やかな色合いなどにも魅せら
れますが、かつての江戸と現在の東京の風景を見比べるのも一興です。

ところで、浮世絵は主に庶民に向けて商業的に描かれ印刷・販売された、今
で言う新聞・雑誌の挿絵のようなメディアでしたが、インターネットはおろ
か写真もなかった当時、各地の風光明媚な風景を描いた華やかな浮世絵は、
居ながらにして各地の風景を見て知り楽しむことができるメディアとして、
また小旅行を楽しむ人々の観光ガイドとしても、人気を博したようです。

江戸時代というと、前近代的だ、鎖国政策で遅れていたという思い込みや、
後ろ向きな発言も聞かれます。もちろん困難な時や様々な問題もあったよう
ですが、200年あまりにわたる戦争のない社会や100%の食糧・エネルギー自給
などに支えられ、町人文化、学問、技術、商業・金融など、世界でも最先端
を行く様々な仕組みが生まれた時代でもありました。
特に、庶民文化が栄えた例は、当時の世界では稀であり、多くの庶民が豊か
な生活を送っていたことを裏付けています(※2)。経済的にも「産業革命」
前としては実質世界最高水準の経済成長を実現していたとも指摘され(※3)、
制度的・経済的条件が下支えとなり、世界最高の人口密度を擁しながらも、
緑豊かで美しい都市と呼ばれた江戸での持続可能な生活が実現したのです。

といっても、150年も前のこと。今と比べて足りない面があるのはむしろ当
然と言えましょう。ところが、ここに会した風景画を見ていると、霞ヶ関、
桜田門、麹町、神田、日本橋、日比谷、溜池、赤坂……などと、筆者もよく
訪れる地名が並んでいるのですが、そこに描かれた風景は華やかだったり、
のどかであったり、活気に満ち溢れていたり、多様な魅力が鮮やかに描かれ
ています。しかも、闊達な住民生活が景色の中心にあるのです。
また、併せて展示されていた当時の地図を見ると、中心市街地のすぐ近くに
田畑が混在し、職人・商人も混在、もちろん職住近接であるなど、さまざま
な土地利用が混在し、多様な生活が共存共栄していたことが分かります。

しかし、いま同じ土地に立ってみたらどうでしょう。霞ヶ関では視界が霞む
先までビル群が続き、江戸城(皇居)内堀よりも広く危険な自動車道路で取
り囲まれており、道路上や隅田川、日本橋、溜池などは高速道路で塞がれ、
視界に入るのは道路だらけ、噎せ返るほどの排ガスと騒音が絶えず充満し、
喉と耳が締め付けられます。到底、生活できる環境ではありません。
かつて「百景」と称されるほど多様な景色が存在していたはずの東京の街並
みは、今は道路と建物のコンクリートで埋め尽くされており、人は道の隅っ
こや地下に追いやられてしまっています。職・住の機能も分断されており、
緑地・農地に至ってはもうほとんど見られません。

また、現代の「名所」というと新宿御苑などの公園であったり、遊園地や博
物館であったりと、敷地内の閉じられた空間に辛うじて存在しているような
状況で、その中に人々の生活や活気が描き出されることはあまりありません。
ところが広重の描いた江戸時代の名所は多くが外の風景です。自然の地形に
花木が彩りを添え、鳥が舞い、住民が日々使う橋が架かり、商店街の往来を
はじめとする街の賑わいなども描き込まれています。

展示解説では「江戸が都市として発展していくには、誰もが江戸をイメージ
できる装置が必要であり、それが名所(などころ)の成立に繋がっていった
と言っても良いのかもしれない。文化的にも豊かな都市を作ろうという意図
を窺うことができるのである。」と指摘されています(※4)。
なるほど、国内外から「美しい」と称賛される大都市が形成されるにあたり、
第一に住民生活があり、その中に見出された多種多様な「名所」が街全体の
イメージ向上をもたらし、世界から称賛される大都市ができたのでしょう。

ところが、世界有数の美しい大都市を受け継いだ私たちは、人が中心の賑わ
う街並みを容赦なく壊し、かつての「百景」の地では画一的な「都市計画」
の下で「開発」が行われ、自動車走行空間が拡げられ、さらには高速道路も
造られ、道路が縦横に走りクルマが氾濫する都市構造に造り替えられてしま
いました。結果、私たちは「名所」を失うだけに留まらず、自身の居場所も
失い、さらに心身の豊かな生活をも失い、人々の命を奪い続けるクルマ中心
の都市構造を黙認してきてしまいました。

もちろん今を生きる私が当時の江戸を訪ねることはできませんから、比較は
難しいのですが、今も昔の名残を残すと言われる下町を訪ねてみると、入り
組んだ路地に息づく人々の生活、人が中心の温かい町並みが見られます。葛
飾区や墨田区などの江戸情緒が残る下町に限らず、世田谷区太子堂、下北沢、
目黒区自由が丘、渋谷区神宮前(原宿駅前)などの道が狭くクルマにとって
不便なまちは人が繰り出して賑わっており、自動車の多いまちでは人が排斥
される……人とクルマのトレードオフ(択一)の関係が見えてきます。

12月 6日に開催された「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」で講演
された青木仁さんの『前クルマ時代のまち クルマ全盛時代のまち 脱クルマ
時代のまち』では、クルマ優先の道づくり・まちづくりが人の領域と都市の
領域を喪失させたことを指摘し、その結果として生じた弊害から脱却するた
めにはクルマと人の優先順位をもういちど転換させることが必要だと訴えて
おられました(※5)。まさにその通りだと思います。

しかし、よく考えれば理解できても、心理的な抵抗があるのかもしれません。
江戸時代と現代の風景、同じ場所だとは思い難いほどの景観の変化は、その
まちに住む人の考え方の違いを浮き彫りにしており、心を映す鏡のようです。
たとえば、江戸時代に町中の荷物輸送を担った大八車が市街地を走るときは、
危険がないようにと車両の前に付添人を歩かせることを求められたとも言わ
れます。それに対し現代では、「クルマは急に停まれない」からと人の方が
遠慮するよう要求され、子供にも「安全教育」と称してクルマ優先思想を押
しつけ、子供を轢き殺した「ドライバー」は殺された子供の不注意を追及し、
社会もそれを認めてしまいます。ここからも、かつては人が優先、今はクル
マが優先、という正反対の思想が根底にあることが読み取れます。

広重が遺した豊かな江戸の町並みと現代とを見比べてみると、町民文化が花
開き大いに賑わった江戸とは裏腹に、今の東京・日本では人々の生活を排斥
するクルマ中心思考が隅々にまで浸透していることが痛感されます。しかし
このままクルマ中心の思想・発想で「まちづくり」を進めてゆけば、「マイ
カー」に代表される物質文明ばかりが「豊か」になり、逆比例して人々の生
活がますます貧しくなるのは自明のことです。

歴史は模倣するものではありませんが、私たちは歴史を学ぶことでより良い
未来を創造することができます。逆に歴史から目を反らす人は、同じ過ちを
繰り返してしまいます。

広重没後150年、江戸開府405周年の2008年は、ここ数十年の金儲け至上主義・
物質消費至上主義の社会の仕組みが自壊しはじめる年になりました。それを
「危機」だと言う人もいますが、新たな「機会」と捉えると前向きです。
かつて先達が遺してくれた江戸の風景を眺めながら想像力を働かせ、果たし
て「豊か」な生活とは何なのか、今後数百年続けられる生活とは何なのか、
これからは何を目指してゆくべきなのかと、改めて思い描いてみるのも良い
のではないでしょうか。

(担当:井坂)
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※1 『広重「名所江戸百景」の世界―江戸の人たちの名所感覚―』展は、
  川崎市市民ミュージアム http://www.kawasaki-museum.jp/ で今月12日
  まで開催されています。武蔵小杉駅・川崎駅からは市バス・東急バス
  「市民ミュージアム」行きで終点下車。溝口駅からは小杉駅方面行き
  バスで「市営等々力グランド入口」下車、等々力緑地内を徒歩約5分。
  自転車は多摩川サイクリングコース・等々力でスロープを降りてすぐ。
  また、米国ブルックリン美術館が収集した版を見ることができます。
    http://www.brooklynmuseum.org/exhibitions/online/edo/
    Wikimedia Commons:
    http://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Hiroshige_Utagawa
※2 佐藤常雄・大石慎三郎『貧農史観を見直す』、講談社現代新書、1995年、
  ISBN 4-06-149259-4 でも、江戸時代の庶民生活について紹介されています。
※3 岡崎哲二『江戸の市場経済―歴史制度分析からみた株仲間』、講談社
  選書メチエ、1999年、ISBN 4-06-258155-8。
※4 『広重「名所江戸百景」の世界―江戸の人たちの名所感覚―』図録、
  川崎市市民ミュージアム、2008年、p.77。
※5 青木仁『日本型魅惑都市をつくる』、日本経済新聞社、2004年、ISBN
  4-532-35087-5 にて、同様の解説がより詳しくされています。

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◇ 報告:前回定例会の概要

12月11日開催の定例会では、下記の議題を報告・検討・決定しました。

●「かわさきボランティア・市民活動フェア」出展報告と反省
 11月29日に川崎市国際交流センターにて開催された同フェアに出展した
 際の報告と、成果や反省点の確認を行いました。

●意見書提出報告
 ・11月29日提出の『「神奈川県地球温暖化対策推進条例」(仮称)について
  の意見書』および県タウンミーティング出席の報告を行いました。
 ・11月20日、会員個人が提出した意見書『「道路の将来交通需要推計の考
  え方」について』の紹介がありました。
 ・11月25日、会員個人が提出した意見書『横浜市の温暖化対策に必要だと
  思われる制度について』の紹介がありました。

●イベント参加報告
 会員個人で参加した各種イベントの報告がありました。

●来年度事業案について
 来年度に会で行いたい事業の提案、そのための予算措置などについて検討
 しました。本件は次回定例会でも引き続き検討します。

●会則および「基本的な考え方」改定について
 会則案は本日提出された修正案のまま採択されました。
 「基本的な考え方」改定案については引き続き検討することとなりました。

<配付資料>
・定例会資料
 → http://sltc.jp/meeting/2008/12/20081211.pdf (482KB)
・「神奈川県地球温暖化対策推進条例」(仮称)についての意見書
 → http://sltc.jp/meeting/2008/11/200811kanagawa.pdf (659KB)
・会則・「基本的な考え方」改定案
 → http://sltc.jp/meeting/2008/12/articles.pdf (150KB)
・「かわさきボランティア・市民活動フェア」出展の様子
 → http://sltc.jp/meeting/2008/12/08y4200-03_18sv.jpg (147KB)
・同・3分間スピーチで使ったスライド
 → http://sltc.jp/meeting/2008/12/slides_sv.jpg (155KB)
・交通アンケート結果
 → http://sltc.jp/meeting/2008/12/08y2316_4262dasv.jpg (75KB)

<紹介資料>
・「世界道路交通犠牲者の日」普及チラシ(表面/裏面)
 → http://sltc.jp/file/2008/11/WorldDayOfRemember_leaflet_a.pdf (892KB)
 → http://sltc.jp/file/2008/11/WorldDayOfRemember_leaflet_b.pdf (607KB)
・MAKE the RULE チラシ
 → http://www.maketherule.jp/dr5/node/21
・「道路の将来交通需要推計の考え方(案)」についての意見書(個人提出)
 → http://sltc.jp/file/2008/11/20081120.pdf (253KB)
・前年度助成金申請資料
・「エコシティたかつ」推進会議 推進方針草稿
 → http://www.city.kawasaki.jp/67/67tisin/eco_city/infomation/081202/
・横浜市 CO-DO30 交通CO-DO
 → http://www.city.yokohama.jp/me/kankyou/ondan/plan/codo30/
・神奈川東部方面線説明会資料
 → http://www.city.yokohama.jp/me/toshi/tetsudo/tobu/
・神奈川新聞 2008年12月01日「自由の声」
・ハンズフリーでも運転中の携帯利用は危険――米交通安全団体が警告 (ITmedia)
 → http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0812/06/news010.html
・運転中の携帯電話、同乗者とのおしゃべりより危険――米大学 (Reuters / ITmedia)
 → http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0812/01/news098.html
・Majority of Americans Wrongly Believe Hand-Free Cell Phones are Safer
 than Hand-Held Devices according to a New AAA Foundation Study (AAA)
 → http://www.aaafoundation.org/pdf/CellPhonesandDrivingPR.pdf
・川崎市環境基本計画年次報告書 2008年度版
 → http://www.city.kawasaki.jp/30/30kantyo/home/nenji/nenjitop.htm
 ……他

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◇ 次回定例会のお知らせ

日時:2009年01月10日(土) 14:00 〜 16:30 (13:45頃開場)
場所:高津区役所(高津区総合庁舎)4階「市民活動支援ルーム」会議室
   (エレベータを降りて右手、または階段を昇って左手すぐ)
交通:
  駅からの地図 → http://sltc.jp/meeting
 JR南武線武蔵溝ノ口駅・東急田園都市線溝の口駅南口下車、徒歩数分。
 川崎市バス溝15〜19系統「高津区役所前」下車、徒歩数分。
 川崎市バス・東急バス溝21〜25系統「溝口駅南口」下車、徒歩数分。
 川崎市バス・東急バス各系統「溝口駅前」「溝の口駅」下車、徒歩約5分。
 JR新横浜駅北口より東急バス直行「溝の口駅」行きで約30分、終点下車。

 ○お来しの際は徒歩・自転車・電車・バスをご利用ください。
 ○自転車でお来しの方は区役所正面入口前の駐輪場をご利用ください。
 ○当会会員はもちろん、当会の活動に興味のある方ならご参加いただけます。
  参加自由・無料です。お誘い合わせの上、皆様のお来しをお待ちしています。

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  <お詫び>
   編集担当者の都合により、直前のお知らせになってしまったことを
   お詫び申し上げます。
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<議題予定>
・来年度の会の取り組みについて
・MAKE the RULE キャンペーンの取り組みについて
・会則、「基本的な考え方」の改定と会計・会費について
・その他の報告と意見交換

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 【配信に関するご案内】
  お手数をおかけ致しますが、新規配信・変更・停止などのご希望は
  http://sltc.jp/contact よりお知らせください。
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   本メールマガジンに関するご意見、ご感想、ご質問、および当会への
   ご意見・ご希望などは http://sltc.jp/contact よりお寄せください。
■■
■■ 編集・発行:持続可能な地域交通を考える会 http://sltc.jp/
■■ 2009年01月09日発行
■■
   (c) 2009 Sustainable Local Transit committee, Kawasaki Japan.
   Some rights reserved; Attribution-No Derivative Works 2.1 Japan.
    http://creativecommons.org/licenses/by-nd/2.1/jp/
   各記事の著作権は各執筆者に(特記無い記事は当会に)帰属します。
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